先に、自社で決めておくこと
何社かに声をかける前に、自社の中で決めておいたほうがよいことがあります。決まっていないまま提案を受けると、出てきたものを見比べる基準が無く、最後は金額だけで選ぶことになりがちです。
見積もりと提案で比べる項目
比べるときに効くのは、金額の大小より「何が書かれていないか」です。次の15項目は、書かれていないと後から解釈が分かれやすいところです。そのまま聞いていただける形にしてあります。
| 項目 | 確かめること(そのまま聞ける形) |
|---|---|
| 初期費用 | 総額はいくらか。分割はあるか。着手金はいつ払うのか |
| 月額費用 | 保守費・管理費という名前で毎月かかるものはあるか。何が含まれるのか |
| 更新費 | 文章の差し替えは1回いくらか。月に何回までか。含まれるのか |
| サーバー | 契約者は誰か。費用は誰が払うのか。停止したときは誰が対応するのか |
| ドメイン | 名義は自社になるか。更新は誰が行うのか。やめたときに引き取れるのか |
| 契約期間 | 最低契約期間はあるか。自動更新か。更新のタイミングはいつか |
| 解約条件 | いつまでに言えばよいか。違約金はあるか。計算方法は決まっているか |
| 制作期間 | 着手から公開までどのくらいか。遅れたときはどうなるか |
| 原稿 | 文章は誰が書くのか。自社で書くなら、どこまで用意すればよいのか |
| 写真 | 撮影は含まれるか。手持ちの写真でよいか。素材を買う費用は誰が持つか |
| 検索対策 | 何をしてくれるのか。順位を保証していないか(保証は疑ってよい部分です) |
| スマートフォン | スマホでの見え方を先に確認できるか。PC を縮めただけになっていないか |
| 公開後の更新 | 自分で編集するのか、頼むのか。頼む場合の窓口と手段は何か |
| 作り直し | 数年後に古くなったとき、いくらかかるのか。今の契約に含まれるのか |
| 問い合わせ窓口 | 公開後の連絡先は誰か。担当が代わったらどうなるか |
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「安い」の中身を確かめる
安い会社が悪い、という話ではありません。安く出せるのには理由があり、その理由が自社にとって困らないものなら、安いほうがよいに決まっています。確かめたいのは金額ではなく、その金額に何が入っていないかです。よくあるのは次の5つです。
- 1更新が別料金になっている
「1回5,000円から」のような形です。悪いわけではありませんが、頼むたびに考えることになるので、更新の回数が自然に減ります。
- 2更新は自分で行う前提になっている
管理画面を渡されて終わり、という形です。触れる人が社内にいるなら問題ありません。いないなら、公開した日が最終更新になります。
- 3数年後の作り直しが見積もりに入っていない
見た目も作りも数年で古くなります。そのときの費用がどこにも書かれていないと、また同じ金額を出すことになります。
- 4公開後の担当がはっきりしない
作る人と、あとを見る人が別だったり、決まっていなかったり。誰に連絡すればよいかを契約前に聞いておくと分かります。
- 5サーバーの管理が自社の担当になっている
契約も支払いも更新も自社、という形です。忘れると表示できなくなります。誰が何を持つのかを確かめてください。
いずれも、契約の前に聞けば分かることばかりです。聞いて嫌がられるようなら、それも判断の材料になります。
4つの頼み方と、向いている人
どの形がよいかは、予算より「社内に手を動かせる人がいるか」で決まることが多いです。4つとも成立する形で、優劣はありません。気をつけることも並べて書きます。
| 頼み方 | 費用の出方 | 公開後の更新 | 向いている |
|---|---|---|---|
| 制作会社に頼む | 制作費をまとめて。保守は別契約のことが多い | 契約内容による。別料金のことが多い | 予算を確保できて、作るものがある程度決まっている。社内に窓口を置ける |
| フリーランスに頼む | 制作費。金額の幅がいちばん大きい | その人との関係次第。速いことも、止まることもある | 作りたいものが具体的で、直接やり取りしたい。相手を選べる伝手がある |
| 自分で作る | サービスの月額。ほかの選択肢より安く始められる | いつでも自分で。手が空いていれば | 更新の頻度が高い。社内に触れる人がいて、その時間を確保できる |
| 月額で運営まで任せる | 初期費用+月額。合計は年単位で見る | 頼めば反映される。自分では触らない | 社内に担当を置けない。更新を続けたいが手が回らない |
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※ 上の表は、よくある形をまとめたものです。実際の条件は依頼先ごとに違いますので、必ず契約内容でご確認ください。
公開したあとに効いてくること
選ぶ段階では見えにくく、1〜2年たってから効いてくるのがこの6つです。契約前に聞いておくだけで、あとで困る場面がかなり減ります。
自分で編集するのか、頼むのか。頼むなら、手段(メール・電話・専用のフォーム)と、どのくらいで反映されるか。
WordPress などの仕組みを使う場合、本体とプラグインの更新が必要です。誰が見るのかを決めていないと、放置されます。
自社名義になっているかどうか。他社名義のままだと、依頼先を変えるときに引き取れないことがあります。
名義と支払い、そして管理画面のログイン情報を自社が持てるかどうか。これも乗り換えのときに効いてきます。
公開後に誰へ連絡するのか。担当者が代わったときにどうなるのか。
何年で作り直す想定か、そのときいくらかかるのか。今の契約に含まれるのかどうか。
契約前チェックリスト
印刷して、そのまま持っていける形にしてあります。全部に○が付く必要はありません。付かなかった項目を、契約の前に聞くためのものです。
- 総額を確認した(初期費用だけでなく、3年ぶん・5年ぶんの合計で)
- 月額(保守費・管理費)に何が含まれるかを、書面で確認した
- 更新を頼むときの費用と、月あたりの回数の上限を確認した
- 契約期間と、自動更新になるかどうかを確認した
- 途中で解約するときの条件と、違約金の有無・計算方法を確認した
- 制作期間と、公開日がどう決まるかを確認した
- 原稿を誰が書くのかを確認した
- 写真を誰が用意するのか、費用は誰が持つのかを確認した
- スマートフォンでの見え方を、公開前に確認できることを確認した
- ドメインの名義が自社になることを確認した
- サーバーの契約者と、費用の負担者を確認した
- 公開後の連絡先(窓口)と、連絡手段を確認した
- 数年後に作り直すときの費用と進め方を確認した
- 解約したあと、サイトとドメインがどうなるかを確認した
私たちの立ち位置
最後に、書いている側のことも書いておきます。HHH は上の表でいう「月額で運営まで任せる」形です。神奈川県秦野市とその周辺で、制作から公開後の更新・4年ごとの作り直しまでを月額の中で引き受けています。作って納品して終わり、にしない形を選んでいます。
向いていない場合もはっきりしています。自社で頻繁に編集したい方、ネットショップや予約の仕組みが必要な方、まず安く小さく始めたい方には合いません。そのときは、上の4つのうち別の形をおすすめします。
料金の内訳はホームページの料金と維持費に、できることとできないことはサービス・料金に、「作って終わり」との違いは選ばれる理由に書いています。今あるホームページを作り直したい方はリニューアルのご案内もどうぞ。
